
無断キャンセル、どうする?飲食店ができる対策は?
コロナ禍で予約をして飲食店を利用するお客さまが増えている一方で、あとを絶たないのが「無断キャンセル」です。損失をなくすためにはどんな対策がとれるでしょうか?
深刻なNo show(ノーショー)問題
予約の時間になってもお客さまが来ない…電話をしても反応がない……。多くの飲食店が「無断キャンセル」を経験したことがあるでしょう。
無断キャンセルが「No show(ノーショー)」と呼ばれ、社会問間化したのは2017年頃。2018年には経済産業省が『No show対策レポート』を発表し、無断キャンセルによる年間損害額は2000億円にのぼることが明らかになりました。
コロナ禍、感染対策のためにお客さまの人数を調整している店舗が増えているため、お客さまは「予約」をする傾向が強まっています。しかし「とりあえず席を確保する」ために予約をしているケースもあり、無断キャンセルの増加につながっているようです。また、感染対策の観点から飲食店の利用制限がたびたび変更されていることも、予約当日になって「行かない」という流れをつくってしまっているのでしょう。
No show対策サービスが登場
無断キャンセルをなくすために、「前日に確認の電話を入れる」「ホームページ等にキャンセルポリシーを入れる・キャンセル料を明示する」などの対策を多くのお店でしていると思います。しかし、それでも発生するのが無断キャンセル。保証サービスを活用も検討してみましょう。
○ぐるなび「無断キャンセル保険」
ぐるなび加盟店がぐるなびサイト経由で予約を受け、無断キャンセルが発生し、キャンセル料を回収できなかったとき使えるサービス。回収できなかったキャンセル料を1人につき4千円を上限に補償してくれます。このサービスは2021年11月に開始されました。
対象となるのは月額3万3千円の「ベーシックプラン」に加入している飲食店。保険は自動付帯のため追加料金はかからないとのこと。ただしサービスを受けるには、ぐるなびが定めるキャンセル規定「料金(%や円)を設定する」が設定されている必要があります。
○食べログ「ネット予約無断キャンセル保証サービス」
食べログネット予約サービスを利用する店舗に向けたサービス。食べログのネット予約から無断キャンセルが発生し、キャンセル料金の請求に応じてもらえない場合、予約1名あたり上限3千円まで補償してくれます。
保証対象となるには、一組あたり10人以上の予約・無断キャンセルに対するキャンセルポリシーが提示されていることなどの条件があります。予約サービスを活用している店舗は、管理画面から利用申請すればサービスが受けられます。
○問題解決に取り組む弁護士も!!
「ノーキャンドットコム 飲食版」はキャンセル料の回収を弁護士が代行してくれるサービス。準備は無料会員登録をするだけ。1名でも少額でも、無断キャンセルが発生した場合に申し込みをすると、キャンセルしたお客さまへ代金を請求し、回収してくれます。お客さまの名前と携帯番号がわかれば請求可能とのこと。着手金は無料で、手数料は成果報酬型で回収金額の33%。
テイクアウトの問題は「モバイルオーダー」で解決
来店予約のキャンセルとともに打撃になり得るのが、「予約のテイクアウトを取りに来ない」ことでしょう。コロナ禍でテイクアウトに活路を見出しているお店にとってテイクアウトの無断キャンセルも深刻な問題です。
対策をするには「モバイルオーダー」の導入が最適です。モバイルオーダーなら注文から決済までスマートフォン上で完結します。そのため、お客さまが商品を取りに来ないとしても、売上が入らないことはありません。
お客さまにとっては、注文と同時に支払いを済ませているため、店舗では商品を受け取るだけなので、とても便利なサービスだと言えます。
食材のロス、人件費、入店を断ったお客さま分の売上、そしてスタッフが受けるストレス……と無断キャンセルによる損失は決して小さくありません。「無断キャンセルは仕方ない」と思わず、ぜひ対策を取り入れましょう。