
今こそ地方が輝く時!魅力発見ご当地の味 群馬県編
その土地ならでは『ご当地の味』はそこに住む人はもちろん、訪れる人にとっては旅行の目的のひとつになったり、離れている人は故郷を思い出せたりと魅力的なものです。各都道府県の特産物や郷土料理、ご当地グルメなどをご紹介していきます。
今回は【群馬県編】です!
麦作地域ならではの「粉食文化」
冬も日照時間が長い、からっ風が吹く、土壌の水はけがよいという自然環境を活かし、群馬県では古くから水田の裏作として小麦栽培を盛んに行ってきました。全国有数の産地であり、「粉食文化」が根付いています。“おっきりこみやうどん”などの伝統食のほか、パスタや焼きそば、ラーメン、もんじゃなどのご当地グルメも多くあります。
小麦でつくられるのは主食だけではありません。群馬の中でも最南端の上野村は米が出来ない村だったので麦を副食にもしていて、保存食として大豆と麦糀を原料にする“麦味噌”をつくっていました。かつては各家庭でつくられていた上野村の麦味噌は、今では上野村の特産品「十石みそ」として全国的にも有名になっています。
そして、粉食文化と味噌が組み合わさって生まれたのが、ソウルフード「焼きまんじゅう」や「味噌パン」でしょう。
「焼きまんじゅう」は、薄い素まんじゅうを蒸して竹串に刺し、砂糖や水飴などで甘さを加えた濃厚な味噌ダレをまんじゅうの両面に塗って香ばしく焼き上げたもの。焦げた味噌ダレの甘じょっぱい香りが食欲をそそります。食べるときは竹串のまま頬張りたくなりますが、串から外し、一つひとつ箸で食べるのが群馬流!
「みそパン」は柔らかいフランスパンやコッペパンに半分切り込みを入れて、その中に味噌ダレを挟んだもの。「焼きまんじゅうは好きだけど、食べると味噌ダレが口の周りや手についてしまって……」という声があり、もっと気軽に食べられるようにするには?という発想でつくられたそうです。過去には大手コンビニエンスストアでご当地パンとして発売され、全国にファンを増やしました。
写真 『ググっとぐんま写真館』から転載 「ググっとぐんま公式サイト」(https://gunma-dc.net/)
激辛ラーメン発祥の地!?
さまざまなブームを引き起こしている激辛料理。その中でも激辛ラーメンは根強い人気があります。
そんな激辛ラーメンは実は群馬県発祥という説があります。その名は「雷ラーメン」。昭和48年に「上州ラーメン風っ子大将」という店で誕生し、看板メニューになりました。
フルーツなどを使った味噌ダレベースのラーメンに唐辛子などの辛みが加わっていて、見た目は真っ赤。口に入れると、味噌の深いコクと心地よい辛みが広がります。定番の具材はワカメとシャキシャキの山芋で、スープと相性が良いのはもちろん、辛さを強く感じるようになってきたときに、口の中を落ち着かせてくれます。
現在、雷ラーメンを提供する店は、伊勢崎市や桐生市周辺に多くあります。いずれもマニアをうならせる強者なのだとか……。
すき焼き自給率100%!
群馬では、こんにゃく芋や伝統野菜の下仁田ねぎ、しいたけ、白菜、春菊などの野菜が採れることに加え、全国で高い評価を受ける上州牛・上州和牛を育てています。県内産農畜産物ですき焼きの食材のすべてをまかなえる「すき焼き自給率100%」の県なのです。
すき焼きを応援すべく、例年秋には「すきフェス」が開催されます。「1時間で最も多く提供されたすき焼き」のギネス世界記録挑戦や試食販売、フォトコンテストなどが行われます。また、上州軍鶏や下仁田ポークを使うすき焼きや、夏野菜を使った「夏SUKI」といった情報発信もされています。群馬の個性派すき焼きは、メニュー開発のヒントにもなりそうです。
写真『ググっとぐんま写真館』から転載 「ググっとぐんま公式サイト」(https://gunma-dc.net/)
いかがでしたか?
群馬というと「こんにゃく」をイメージしがちですが、いろいろな魅力があるのですね。次回もお楽しみに!