
今こそ地方が輝く時!魅力発見ご当地の味 岡山県編
その土地ならでは『ご当地の味』はそこに住む人はもちろん、訪れる人にとっては旅行の目的のひとつになったり、離れている人は故郷を思い出せたりと魅力的なものです。各都道府県の特産物や郷土料理、ご当地グルメなどをご紹介していきます。
今回は【岡山県編】です!
晴れの国ならではの絶品フルーツ
『晴れの国・岡山』というキャッチコピーで観光をアピールしているほど、温暖で穏やかな気候に恵まれている岡山県。そんな気候を生かして、質の高い農業が営まれています。
中でもフルーツは、岡山ブランドとして全国に流通しているものが数多くあります。代表的なものは白桃で、「清水白桃」などたくさんの品種があります。他県では袋がけをしない無袋栽培が多く、赤みを帯びた色をしていますが、岡山県の桃は直射日光を当てないように、ひとつ一つ小さな袋を手作業でかける有袋栽培で育ちます。見た目は白く、上品な雰囲気を醸し出していて、食感はやわらかくジューシーで繊細な甘味があります。
ブドウにも高級品として流通しているものがあり、代表的なものは皮ごと食べられる濃厚な甘味で知られるシャインマスカットです。一房5000円ほどのものがあるにも関わらず、国内だけでなく海外でも人気です。
ママ!を借りたくなる海の幸寿司
瀬戸内海に面しているため、新鮮な海産物を使った郷土料理も有名です。そのひとつはニシン科のママカリでつくる「ママカリ寿司」です。ママカリの由来は、あまりのおいしさにママ(ご飯)が足りなくなり、となりの家から、ママを借りて来たため。鮮度の良いママカリが一匹載った姿寿司は、王道の美味しさを堪能できる一品です。近年では新幹線のホームや空港でママカリの酢漬けが売られており、岡山のお土産としても人気を得ています。
冬の風物詩!下津井ダコの干しだこ
瀬戸大橋そばの下津井漁港はマダコの水揚げ港として知られています。そのマダコは「下津井ダコ」と呼ばれ、「一年のうち、おいしくない時期は3日しかない」と言われるほど、年中おいしく食べられることが特徴です。
特に秋から冬の「寒ダコ」は一年の中でももっとも身が締まり、旨味が凝縮されます。下津井沖では冬にタコ漁が最盛期になり、周辺の漁港では、タコの足を広げ、寒風に晒す『干しダコ』が行われます。頭から足の先まで60cmほどもある大きなタコが並ぶ様子は圧巻!冬の風物詩になっています。
干すのはだいたい3~4日。水に2時間ほど浸すと柔らかくなるそうです。地元ではそれをとろ火で焼き、マヨネーズや醤油をつけて食べたり、タコ飯にしたりしているそうです。
(干しだこ写真提供:岡山県)
コロナ禍で進む食の助け合い
岡山県では昨年11月から個人や企業が寄付した食料品や日用品を、必要とする人がいつでも無料で受け取れる「コミュニティフリッジ(公共冷蔵庫)」が、複合商業施設に開設されています。企画を進めたのは岡山市の一般社団法人『北長瀬エリアマネジメント』。コロナ禍で困窮している親子や学生を支援しようとはじめたそうです。
今年8月からはフードギフト事業もスタート。これは飲食店などで自分の食べ物以外に購入した商品やメニューをチケットとし、北長瀬コミュニティフリッジに並べ、訪れた生活困窮者である利用者は、好きなチケットを選び飲食店に持っていけばフリーで食事をすることができる仕組み。同法人代表理事の石原さんはイタリアで自分のエスプレッソと誰かのエスプレッソの代金を支払い、保留コーヒーと呼ばれるお裾分けの文化があることにヒントを得て、自分の好きなカフェや行きつけのレストランの食事を寄付できる仕組みを考案したそうです。
利用者を支えるだけでなく、飲食店を活気づけてくれるこの事業は、食の助け合いの輪を広げてくれそうです。
いかがでしたか?
これからも各都道府県の魅力をお伝えしていきます。