
コロナ禍でも盛況な「キッチンカー」!参入サポートサービスが続々
長引くコロナ禍にあり、盛り上がりをみせているのがキッチンカーの分野です。
元々、キッチンカーの多くは、ランチタイムに人が行き交うオフィスビルのスペースや学生街、イベント等に出店し人気を得ていました。現在は、「テイクアウトできる」ことに加え、出店場所が「野外」で「3蜜を避けられる」などの理由で利用者を増やしています。また最近は、外食控えをしているファミリー層やテレワークの方をターゲットに住宅街にも出店。新たな商圏を増やしています。
キッチンカーの新名所「ダガヤサンドウ」
東京では、オフィスビルが立ち並ぶ大手町周辺や、観光スポットが多くあるお台場周辺がキッチンカー出店の名所と長く言われてきましたが、新名所が誕生しました。千駄ヶ谷周辺の『ダガヤサンドウ』です。スタイリッシュな小売店が立ち並んでいたり、パワースポットとして人気の鳩森八幡神社があったりし、近年、お散歩スポットとして注目されているエリアです。
キッチンカーの新名所となる後押しとなったのは『千駄ヶ谷キッチンカーマップ』です。千駄ヶ谷にオフィスを構えるサンクチュアリ出版の有志が、ボランティアでキッチンカー情報を網羅したマップを作成し、キッチンカーの店頭や同社などで無料配布をする活動を続けているそう。リピーターの獲得はもちろん、サービス提供者のモチベーションアップにもつながっているのでしょう。
参入時はサービス・サポートの活用を
それでは、キッチンカー分野に挑戦してみたい飲食店が、ダガヤサンドウのような盛り上がっているスポットに出店をしたり、参入のコストを抑えたりするにはどうしたら良いのでしょうか?実は、出店希望者に向けてさまざまなサービス・サポートがあります。
スペースとトラックをマッチングするアプリ
『ショップモビリティ』は、ビルの「空きスペース」と「フードトラック」をマッチングするプラットフォーム。「どこに出店したら良いかがわからない」、「今の出店場所ではいまいち売り上げが伸びない」といった悩みを抱えるキッチンカー経営者などから支持されています。
運営するMellowでは、フードトラックビジネスをゼロから始める方々の開業支援を行っており、営業場所の確保や車両の手配、保険までカバーしてくれます。
ショップモビリティ https://shopstop.jp/
個性的な味で勝負のネオ屋台村
個性豊かなキッチンカーが集まり、新たなビジネスを創出しているのが『ネオ屋台村』です。登録をすると、出店スペースにあわせてスケジューリングされ、様々なシーンで営業ができます。
登録店の特徴は、こだわりや自慢のメニューを持っていることのようです。どんなに美味しい料理を扱うキッチンカーでも、一店舗だけでの営業ではなかなか認知されるまで時間がかかるもの。個性豊かなキッチンカーで“村”をつくることで自然と人が集まってくるのです。
ネオ屋台村 https://www.w-tokyodo.com/neostall/
行政もキッチンカー出店を支援
国や各自治体では、コロナ禍における新たな事業のスタートを支援するために経費の一部を助成しています。移動販売・キッチンカーでの開業や業種転換にも活用できます。
そのひとつは、「ものづくり補助金(https://portal.monodukuri-hojo.jp/index.html)」です。東京都では「業態転換支援(新型コロナウイルス感染症緊急対策)https://www.tokyo-kosha.or.jp/support/josei/jigyo/conversion.html」もあります。
また、地域の活性化などを目的に、公園や住宅地に定期的にキッチンカーを出店する社会実験をしている自治体があります。例えば東京都杉並区では区立公園でキッチンカーを利用した飲食物の販売が行われています。自治体の情報にも積極的に目を向けていきましょう。
新たな店舗を構えるよりもランニングコストが低く、店の特徴的な味を利用者にアピールしやすいキッチンカー。今後もニーズは高まり、発展性が望める分野であると言えそうです。