
失敗しない飲食店のSNS運用とは?
インターネットを活用して情報を得るのが当たり前になってきている昨今、飲食店においてもソーシャルメディア(SNS)を活用したマーケティングに取り入れているところも多いのではないのでしょうか。
しかし、SNSの運用が思うようにいかず苦戦してしているお店も多々見かけます。
新型コロナウイルスの影響がある中、SNSをしっかり活用できているお店では、独自の打ち出しやお得な情報を上手く消費者に届けることができています。
さらに利用者の口コミがバズれば、多くの新規ファンの獲得や集客に繋げることもできるでしょう。
では、どういったところを意識してSNSを取り入れていくのが効果的なのか本記事で紹介したいと思います。
よくあるSNS導入の失敗パターン
SNSマーケティングで失敗してしまう多くは、始めるにあたって戦略を練る段階、最初の時点でつまづいてしまっていることが多いです。SNSを運用していく上で、考えるべきことを怠ってしまっていることで失敗しまったり、運用につまづいてしまうのです。
では、どういった点がSNSマーケティングを始めるに立って重要だったのか考えていきましょう。
目標・目的が決まっていない
SNSを始める前になんのために作り、運用していくのかを明らかにする必要があります。「どこの飲食店もやっているから、流行っているから」というような曖昧な理由で始めた多くのはケースは失敗に終わってしまいます。
そうならないためにも、目的・目標は必ず設定しましょう。目的を達成させるためには、目標設定も大事になってきます。
ターゲットが明確でない
ここが明確になっていないと、どういった層にお店の情報を届けていけば良いのか投稿する上でのルールも定まらず、投稿する内容もバラバラになって統一感のないものになってしまいます。
SNSマーケティングを行っていく上では、ペルソナを設定しておくことも重要になってきます。
そもそも「ペルソナ」とは、そのサービスや商品の典型的かつ象徴的なユーザー像のことを指します。
そして、そのひとりの架空の人物を想定し、実際にその人物が存在しているかのように年齢や性別、価値観、ライフスタイル、氏名までもを詳細に設定していくことを「ペルソナ設定」と呼びます。
SNSでペルソナ設定を行う場合は、お店のターゲット層・利用ユーザー層とは違って、SNS運用の目的に合ったペルソナ設定をしておくことがおすすめです。
KPIを設定していない
投稿をし続けていて、どのくらいのユーザーから反応がありお店に効果があるのか、変化に対してSNSの数値目標も設定していないとSNSマーケティングが成り立たないため失敗するケースになりやすいです。きちんとした効果を検証するためにも、KPI(重要業績評価指標)は設定しておきましょう。
主にKPIを設定する際、各SNSによって変わってきますが「ファン数(フォロワー数)」や「エンゲージメント率・エンゲージメント数」などがよく設定されています。
KPIをどのように決めていいかわからない場合は競合他社を数社ピックアップし、数値を比較して目標設定して決めるのがいいでしょう。
飲食店がSNSに力を入れた方がいい理由
今まではテレビや雑誌の影響が強いとされてきましたが、昨今はインターネットやSNSで情報発信を検討する人が多く、スマートフォンの普及でより手軽に必要な情報を得やすくなりました。
SNSツールは日本だけでなく、世界中で多くの人々が利用しているツールであり、主要のSNSツールの利用者数は国内だけで約1億9,000万人(2021年度 主要4サービスの合計 重複利用あり)にものぼるとのこと。これほどのユーザー数に向けて、集客を無料で始めることができるのであれば、利用しない手はないと言っても過言ではありません。
主要SNSツール紹介
LINE公式アカウント
LINE公式アカウントは、LINEの中に企業や店舗アカウントを誰でも解説することができるサービスです。ユーザーにアプリを新しくダウンロードしてもらう必要はなく、多大なコストや複雑なシステムも不要。規模や業種・商材を問わず、月間1,000通までのメッセージ配信であれば費用がかかりません。LINEを使用するユーザーは、あらゆる年代の、あらゆる属性の人が利用しているため、幅広いターゲットに発信することができるツールといえます。
【強み】
- LINEのユーザー数8,600万人というプラットフォームに無料で参入ができる
- 配信情報のユーザーへの伝達力に優れており、閲覧数は平均65%以上と高い反応率を誇る
- ユーザーに対して、クーポン・ショップカードを発行することも可能
URL:https://www.linebiz.com/jp/column/technique/20191024/
Facebookは、国内外を問わず、多くの人が利用しているSNSツールです。原則実名での利用登録と、1人1アカウントを基本ルールにしているのが特徴のため信頼性も高いといえます。また、利用者の年齢層が高く、ビジネスマンなどの利用者も高いとされています。
Facebookのアカウント登録には2種類あり、1つは個人アカウント、もう1つは法人アカウントで「Facebookページ」といいます。Facebookページは個人アカウントとは別に、店舗専用のアカウントとして運用でき、検索エンジンにも表示されるため、オープンしたばかりでお店のホームページがまだないという場合でも、ホームページ代わりに利用できるのがメリットです。
【強み】
- 実名利用が高く、リアルな繋がりが強い
- ユーザー層が30~50代といった年齢層が高め
- 有料でFacebook広告を出すことができる
URL:https://ja-jp.facebook.com/business/pages
Twitterは、匿名性の高いSNSであり、1回に配信できる文字数が140字といった比較的短いメッセージのため、手軽に発信できるのが特徴です。そのため気軽にリツイート(拡散)で文字の他にも、画像や動画、リンクの添付といった機能があります。
年齢層は、比較的の若いユーザーが多く、趣味やライフスタイルなどに応じて複数のアカウントを使い分けるユーザーも見られます。リアルタイムの情報のやり取りが世界中で行われているので、利用ユーザーは情報収集ツールとしてもよく活用されていますが、その手軽さから爆発的な広がりを見せることもあり、時には悪い情報が拡散されてしまうという危険性もはらんでいます。
アカウントの登録と通常の利用には費用はかからず、無料で始めることができます。より集客と結びつける利用方法としては、有料でのTwitter広告が展開されています。主にWebサイトへの誘導が前提となっているため、Webサイトを用意した上での利用となります。Twitterはターゲットを想定した柔軟な配信に適するツールのため、リプライ(返信)やDM(ダイレクトメール)で個別にアプローチを行えば、お店のファンを創出したいときにも活用できます。
【強み】
- 匿名性が高いため、リアルな声や反応がわかりやすい
- 10〜30代が中心でユーザー層が若い
- 拡散力が高く、高い集客効果を得ることができる
URL:https://business.twitter.com/ja.html
Instagramは、画像や動画での発信に特化したSNSツールです。こちらもTwitter同様、匿名性のため拡散性が高く、「いいね」やフォロワーを集めやすいのが特徴。アカウント登録と通常の利用には費用はかかりません。
Twitterと違い、文字より画像やがメインとなるため、炎上する可能性は低いものの、お店の魅力をどのように発信していくかというブランディングが必要になってきます。また、一般に”インスタ映え”と言われる、おしゃれでインパクトのある画像や映像が人気を集めているため、写真映えする料理や食材などを取り扱う飲食店には向いているSNSと言えるでしょう。その分、投稿する写真や内容に魅力がないと反響は出にくいので、効果的にアプローチできるよう写真はできるだけ意識するといいでしょう。他にも、投稿には「ハッシュタグ」機能が盛んに使われているSNSですので、こちらも合わせて使いこなせるようになるのがおすすめです。
【強み】
- 写真や動画に特化している
- 関連ワードやハッシュタグ機能での拡散力が高い
- デリバリーアプリとの連携も可能
URL:https://business.instagram.com/?locale=ja_JP
まとめ
SNSは、インターネット・スマートフォンが普及している昨今では消費者の身近にあるものゆえ、なくなることはないでしょう。ですので、うまく活用していけば売り上げを上げることのできるツールになります。特に、最近ではSNSとデリバリーアプリ等を連携できるサービスも展開され始めており、より飲食店の集客力をアップさせることができるかもしれません。そのためにも、お店に合ったSNSを選ぶこと、SNSを始める前にどのように運用していくかのブランディング・戦略を立てることが大事になってきます。すでにSNS運用を始めてつまづいているお店も、これから始めようとしているお店も、まずはどのようにSNSを使っていくかを精査し、一人でも多くの人に認知してもらえるよう、運用していくことが重要だと言えるでしょう。