
何が来る?!どう変わる?! 飲食トレンド2021
人間にとってなくてはならない『食』。その欲求は、コロナ禍であっても新しいトレンドを次々と生みだしています。2021年の飲食トレンドをご紹介します。
<非接触型グルメ>
ニューノーマルの基本は非接触型サービスで、飲食においてもトレンドキーワードです。非接触をテーマにした店舗のオープンが相次いでいます。
■TOUCH-AND-GO COFFEE 日本橋店
https://touch-and-go-coffee.jp/
LINEでモバイルオーダーをすると、完全に非接触で店舗のロッカーから商品を受け取れる無人のコーヒースタンド。
甘さやフレーバーはもちろんのこと、持ち運びのボトルまで好みのものでカスタマイズができます。見た目も非常に都会的であるため、トレンドセッターな若者やビジネス層を中心にニーズが高まっています。
■Pepper PARLOR 渋谷
人とロボットの共存がテーマ。究極の非接触を実現した空間はまさに近未来のレストラン。外食を躊躇するお客さまもアミューズメント的に食事を楽しめると話題を呼んでいます。ロボットは多くの人に馴染みのあるペッパー君を採用していて、体調などを考慮した料理をおすすめしてくれるそう。健康志向層の取り込みにも力が入っています。
■スマートクラ寿司
https://www.kurasushi.co.jp/smart_kura/restaurant.html
大手飲食チェーンの非接触サービスはどこも進んでいますが、一歩抜きん出ているのがスマートクラ寿司。店内でスマホからモバイルオーダーするので、店内設置のタッチパネルに触れることがありません。会計は店員を呼ばずにセルフで完結できます。つまり、来店時から退店時まで店員とも機器とも一切かかわらずに利用できるのです。今後は従来型店舗を改装して、スマートクラ寿司を増やしていく予定なのだそう。
<NEOアジアンスイーツ>
アジアン系の次世代スイーツが若者のトレンドの大本命と見られています。中でも取り扱う店舗が都内だけでなく、全国的に増えつつあるのが「台湾カステラ」です。ふわふわフルフルのシフォンケーキのような食感で、やさしい甘さはどこか懐かしい。コロナ禍で疲れた体に染みるスイーツです。
見た目はボリュームがあるため、すでにSNSでも話題を呼んでいます。またお取り寄せグルメなどのトレンドにもマッチしています。材料はシンプルなので、手作りをする店舗も増えているようです。
加速する食の健康志向は主流に?
在宅勤務や外出制限などで家で過ごす時間が増え、体を動かす時間が少なくなったことや体重の増加、体調の変化を気にし、食の健康志向を求める人が増えています。また感染症を防ぐために体をできるだけ健康な状態に保つ、免疫力を高めるといったことに関心が向いていることも食の健康志向を高めています。これらは意識の変化といえるため、食の健康志向は一過性ではなく、長期的な流れになると予想されています。
世界的にも健康志向は加速しています。例えば米国では、基本食材から見直す動きがあり、日常使っていた食用油をオメガ3系のオイルにする『オイル変換』がトレンドワードとして取り上げられています。サプリなどで足りない栄養素を補うよりも、スーパーフード、プロバイオティクス、出汁、ザワークラウトなどで根本的な改善に取り組もうという傾向も見られます。また、あらかじめ自己診断を行い、その結果に応じて自分に合ったフードを購入できる『パーソナライズ系のフード』の需要も高まっているようです。
米国では肉食に否定的な層が40%まで上がっているというデータも。食への意識の変革期を迎えているといえそうです。
コロナ禍があらゆるもののスタンダードを変化させており、これは食も例外ではありません。
『日々の食事によって体はできている』と見つめ直す機会が増え、それらが今後の食のトレンドに影響してくるのは間違いありません。また時代が変わりつつある今だからこそ、思いもよらぬトレンドが生まれ、ビジネスチャンスになっていくはずです。